日本を感じる地 山形県・湯殿山

2018年1月12日版掲載

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私の住む家のすぐそばに「地主神社」がある。国を治め、地域の住民の健康、幸せを願う社である。境内には、2019年5月に新天皇になられる皇太子さまが、まだ浩宮さまと呼ばれていた学習院高等科時代、同級生と夏休みに訪問されたとき、読まれた歌碑が建っている。「五箇山をおとづれし日の夕餉時森に響かふこきりこの唄」とある。

弟の秋篠宮さまも数回にわたり家族と相倉にお越しになり、結婚されて間もなくの頃、紀子さまとお越しになり、神社の境内では村の人たちとこきりこの踊りの輪に入り楽しまれたこともある。

境内は子供の頃、一番の遊び場で、夏休みにはラジオ体操から一日が始まった。社には今、子供の頃はなかった賽銭箱が置かれ、観光客が手を合わせて願い事をしている。私たちの村の聖地である。

今、外国人も含めて旅をする人たちの目的地の中には、必ずといっていいほど聖地やパワースポットと呼ばれる場所が含まれている。自然を敬い、祈ることから始まったであろう信仰は、今の時代、聖地巡りの旅に発展したのだ。

山門や鳥居をくぐれば、人々は日常と違う空間に出合う。山形県の出羽三山は日本を代表する山岳信仰の聖地である。開山以来約1400年、多くの信者を霊場として救ってきた。羽黒山、月山、湯殿山と三山それぞれ役割がある。中でも最も俗世界と離されたのが湯殿山である。湯殿山は「話すことも聞くことも」ならない聖域である。深い森の中に朱い鳥居が迎えてくれる。一度は訪ねてみたい神秘の山のパワーと日本を感じる地である。

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