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  • 2019.10.20
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  • 祭り 朝市 にぎわう季節 石川県・輪島市

2019年7月5日版掲載

車の運転免許を取ってすぐ、能登半島の砂ぼこりの道を車で一周してから50年近くになる。昭和40年代の日本、地方が一番元気な頃で、人口も右肩上がり。どこにいっても子供が元気よく走り回っていた。

昔も今もそうだが、能登が一年で一番賑わうのは、これからの季節だ。日本遺産にも認定されている「キリコ祭り」が、夏場を中心に年間約200地区で催される。キリコとは神輿を先導するキリコ行灯のことで、小さなものは子供サイズ、大きなものは14メートルにも達する。

キリコには武者絵や縁起の良い文字が書かれ、夜、行灯に明かりが灯され、闇に浮かぶさまは幻想的だ。男衆がかつぎ、威勢良く町中を練り回ると、見物する人々の心までざわめかせ、町中興奮状態となる。土地の若者たちは盆、正月に帰省しなくても、キリコ祭りには帰ってくるという土地柄だから、盛り上がらないわけがない。

7月は第一金、土曜の能登町の「あばれ祭」でスタート。朝市で有名な輪島大祭は8月22~25日。輪島市内の4神社の祭礼でもあり数十のキリコが町を練り歩く。初日の夕暮れ時、若者に担がれた神輿が海に入り沖に向かう「入水神事」は、見ていても力が入る。

今日のデジタル時代、特に夜の撮影は、デジタルカメラの方がフィルムに比べてあらゆる面で優れており失敗も少ない。カメラ1台、標準ズーム1本で撮影することをお勧めしたい。

祭りだけでなく1000年の歴史があるという輪島の朝市もゆっくりと回りたい。売っているものを見ると、時代とともに変化しているのが分かる。時間があれば、まちなかのカフェでコーヒーを飲みながら土地の人たちとの会話を楽しむのもいいだろう。地元ならではの情報を聞くこともできる。